夜更けの無人駅にて

仕事帰りの電車の中でいつしか眠ってしまった。気がつくと山の中を走っていた。慌てて次の駅で降りて折り返すために向かいのホームへ。iPhoneで帰る電車が10分後にあることを確認してホッとした。そこへ向かいのホームに回送電車が入って来た。鞄からGRを取り出してシャッターを押す。誰もいない車内は吊り革とシートが整然と並んでいるだけ。無人駅なのでこの駅にいるのはこの列車の運転手と自分だけ。やがてこの列車は走り出し、一人取り残されることに…。